800回記念連載:競馬のケーススタディその1(長編)
競馬には勝ち組の方程式というものがある。
1.良い馬を見つける
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2.上手に馬券を買う
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3.少なく損してたくさん勝つ
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儲け
勝ち組になるには、上の3つの要素を大なり小なり満たせばよいと考える。全て満たせば理想的だが、そうではない場合でも、損失を回避して利益を最大化するには常に意識すべき大切な要素だ。馬のところを他の題材に置き換えてみれば、どんな勝負事にもあてはまる黄金則にも見える。大袈裟だが・・・。
要素別に見てゆくと、1の『良い馬を見つける』は各勝負師(注:勝馬投票権を購入する個人のことを勝負師と呼ぶ)ごとに千差万別である。たとえ何らかの方法論(持論)を持っていたとしても、その知識を客観的論理的に検証し、一般則として体系化することは難しい。たとえばスピード指数やラップタイムや調教タイムや距離実績や血統、いろんな穴馬発見法やいろんな情報誌があり、どれも論理的に構築されているように見えるのだが、パーフェクトの当たりには程遠いという現実があるのだ。走る馬を見つける理論は数多く存在するのだが、毎回同じ理論が当たるとは限らないし、事前にどの理論が当たるのかを予測することは走る馬を見つけることと同じくらい難しい。
また、3の『少なく損してたくさん勝つ』も全くその通りなのだが、パターン化できるほどの勝ち負け傾向の相関性は存在しない。ゆえに、この項目も勝負師の勘に依存し、知識体系を構築するのは困難だ。一回負けたら次の勝負では掛け金を増やして勝負するという方法があるが、負け続けてしまうと無限の元手が必要になってしまい、ある時点で破産してしまう。サイコロをふる時のようにコンスタントに当たりがでるゲームならば有効なのだが、他の複雑なゲームでは次に勝利できる確率はわからないのだ。連敗時に負け分を少なくして勝てるときに儲けを最大化するような方法論は存在しないことになる。また、マクロ的に見ると、競馬では胴元が総掛け金25%を取るので、勝負師が無作為に無限回勝負すると必ず25%負けてしまう。極論、勝負師の勘で勝てるレースを嗅ぎ分けてゆくしか手段が無いのだ。
そこで、一寸法師は2の『上手に馬券を買う』に注目してみた。この領域の技術が高まれば、全体の儲けにも反映して、結果、勝ち組に入ることができるのだ。
今回の連載は過去のレースを題材としたケーススタディとして提供する。そして、既に各馬の能力関係がはっきりしていて、勝敗の確率もある程度読めるところから始まる。実際のレースで類似するケースがあれば、ここで推奨する買い方をすれば勝ち組になる可能性はぐっと高くなるのだ。なお、既知の情報の中でより一般的なモデルを例示するため、取り上げるケースはG1/Jpn1とする。
早速、第一回の題材だ。
92年天皇賞春 http://keiba.yahoo.co.jp/scores/1992/08/03/02/10/denma.html
天皇賞春は京都競馬場で行われる長距離レース(芝3200m)だ。近年ではステイヤー(長距離がめっぽう得意な馬)がいなくなったが、当時は長距離重賞専門の有力馬がコンスタントに勝利を収めていた。
無敗ダービー馬のトウカイテイオーが前年の骨折も癒えて、前哨戦大阪杯(2000m)も楽勝して負けなしのまま出走する。鞍上は名手・岡部。当然単勝1.5倍の1番人気。
前年優勝馬のメジロマックイーンが2番人気。2000mの天皇賞秋では降着の憂き目にあったが、3000m以上の重賞では負けなしの安定感を示している。前哨戦の阪神大賞典(3000m)でも楽勝している。鞍上は若き天才(当時)・武豊。
テイオー不在の菊花賞でレオダーバンの2着に好走したイブキマイカグラが3番人気。しかし、前走大阪杯ではテイオーに0.9秒も負けている。信頼性はない。
日経新春杯を勝ち、阪神大賞典で2着に入ったカミノクレッセが続く。しかし、前走はマックに0.8秒=5馬身も千切られた。この時点では逆転の目はなし。
他はぱっとしないレベル落ちの面子。有馬記念で大番狂わせを演じたダイユウサクは調子が出ていない。後にグランプリ春秋連覇するメジロパーマーも障害やスプリントに使われたりして本格化には至っていない。仮にテイオーやイブキやカミノがコケたら何が来るか予測不能だし、何が来ても不思議ではない。
人気とは反して優勝する確率はメジロマックイーンが最も高い。距離やレースへの適性、臨戦過程、状態、鞍上、全ての面から安定度はゆるぎない。しかし、トウカイテイオーは人気ほどの信頼性が無い。連に絡めるかもしれないが、着外に終わる可能性もある。したがって、軸馬はマックで馬券を組み立てる。頭で来る確率は90%以上だ。
2頭の馬連は2倍近辺、マックの単勝は2.2倍、複勝は1.2、その他との馬連はどれも10倍を越える。
この状況で勝ち組勝負師はどの馬券を選択するのだろうか?ちなみにこの時代はまだ単勝、複勝、馬連、枠連の4種類しか選択肢が無い。
回答は次の日に。




































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